性病と聞くと一部の人しかかからないようなイメージがありますが、実は決してそんなことはありません。
中には性病にカテゴライズされながらも性行為の経験なしでも感染する病気もあるので、パートナーがいないからと言って油断するのは危険です。
性病はどういった経路で感染するのか、怪しい症状が出た時はどうすれば良いのか、完治するのかなど、詳しい情報を知っておけば予防にも役立ちます。
普段あまり耳にすることのない情報なので、この機会にしっかり覚えておきましょう。

性病の感染経路はどのようなパターンが多い?

性病について考える男女 一般的に性病と聞くと性行為によって感染するイメージが強いですが、実はそれ以外にも様々な感染経路が存在します。
重要なのは性病の種類で、性行為によってのみ感染するタイプとそれ以外の接触でも感染するタイプがあるので注意が必要です。
性行為の経験がなかったとしても性病を発症する危険は十分にあり得るので、全ての人にとって他人事ではありません。

感染経路で最も多いパターンは、やはり性交渉です。代表的な経路とも言え、名前が知られているメジャーな性病はほとんど性行為によって感染します。
ここで言う性行為は性器と性器が接触するものだけでなく、口で行うオーラルセックスも該当します。
性器から喉の粘膜に移ったり、その逆が起きたりして病原体が体内へ侵入するため、十分に注意しましょう。

また、ある性病の病原体となっている寄生虫は、水分の多い場所なら体外でも生き永らえることがあります。
つまり、患者が使用した後のトイレやお風呂、プールなどでは病原体がそれらの水を通して他人へと移る危険性があります。
ウイルスや細菌の中にも私たちの身体の外でしばらく活動できる種類はあるので、運悪くそこから感染すれば、性行為の経験がなくても性病になる可能性はゼロではありません。

母子感染について

女性だと、出産の際に何らかの性病を発症していると、産道の粘膜から生まれてくる赤ちゃんに感染させてしまう危険もあります。
母子感染によって知らないうちに感染し、最悪の場合赤ちゃんが命を落としてしまうこともあります。
このため、出産間近で性病が分かっている場合は、自然分娩ではなく必ず帝王切開となるはずです。

この他、患者から採取された血液を元に作られた血液製剤などを使用した結果、ウイルスに感染してしまうこともあります。
現在では過去の輸血関連の感染の事例を踏まえて非常に厳しいチェックが行われているので過剰に心配する必要はありませんが、可能性としてはごく僅かですが捨てきれません。

例外的なものとして、私たちの身体にもともと住み着いている常在菌が原因で発症する性病もあります。
免疫力が落ちると常在菌が増殖しすぎて悪さを始め、性器周辺に病変を及ぼしてしまいます。
病変の場所が場所だけに性病に分類されてしまうだけですが、感染経路の無い性病もあると覚えておきましょう。

性病の検査や治療が出来るのは病院の何科?

性病の検査を紹介する女性医師 性器に違和感や病変を認めると、性病になったのかと不安に感じる人が多いでしょう。
若い人は特に恥ずかしいという気持ちが強いため、放置して症状を悪化させてしまうこともあります。
放置しても自然に治癒するものばかりではないので、初期症状の段階で素早く治療を始めることが大切です。

基本的に、性病を疑った場合はまず病院へ行って診察してもらうことになります。ここで気になるのが、どの科目を受診すれば良いのかということです。
もちろん内科など、どんな病院でも診察自体はしてくれますが、やはり正確に治療するためには専門科目へ行くことをお勧めします。
最近は若者を中心に性病の罹患者が増加しているため、都市部では性病科が専門で作られていることもあります。

近所に性病科目が無い場合は、女性であれば婦人科、男性なら皮膚科や泌尿器科を訪れましょう。
これらの科目では性病を日常的に治療しているため、医師も看護師も慣れています。
性病に関する知識も設備も整っていることが多いので、正しい診断や治療方法をアドバイスしてもらえる可能性が高いです。
あまり専門知識のない科目へ行ってしまうと、性病によく似た他の病気と誤診されてしまったり、誤った治療をされて悪化することもあるので注意しましょう。

検査することもある

婦人科や泌尿器科を受診すると、視診だけでなく必要に応じて病原体を確定診断するための検査を受けることもあります。
基本的な検査ならその場ですぐにできることが多いですが、中には分析機関に検査を依頼している病院もあるので、結果が分かるまでに数日かかることもあるでしょう。
早く診断を付けてもらいたい場合は、即日結果を知ることができるのか事前に問い合わせてみてください。
地域の保健所でも様々な性病の検査を実施していることがあるので、近所に病院が無かったり、病院へ行っているのを知られたくない場合などは検討してみると良いでしょう。

ちなみに、検査を受けるなら症状が明確に現れている時期に受診することが大切です。
ありのままの状態を見てもらうことも重要なので、性器を洗ったり消毒して綺麗にする必要はありません。
受診したら医師に感染経路や感染した時期など、思い当たる情報は全て伝えるようにしましょう。情報が多ければ多いほど、医師が診断を下すのに役立ちます。

性病完治する性病としない性病について

性病に悩む男性 性病と言っても病原体に感染して発症する感染症の一種なので、正しく治療を行えば症状を治癒させることは可能です。
少しでも軽く早く治すためには早めの治療が欠かせませんが、問題なのはどんなに早く治療しても完治させられない性病があるということです。

基本的に、ほとんどの性病は原因を取り除けばひとまず完治させることができます。
細菌や寄生虫が原因ならそれを駆除すれば症状は収まり、再び感染しない限り発症することはりません。
しかし、一部のウイルスや病原菌は症状が治まっても身体の中に留まり続け、完治とは言えない状態になってしまいます。

一度感染したら完治しない性病はいくつかありますが、それぞれ完治しないと言われるメカニズムは異なります。
ウイルスが増殖して発症するタイプの場合、治療によって増殖を抑えると症状は治まりますが、ウイルス自体は薬が届きにくい神経節の奥深くに隠れてしまうので駆除はできません。

免疫力が発症に大きく関係する

身体が疲れたり免疫力が下がって弱ると、待ってましたとばかりにウイルスが再び増殖を始めて再発してしまいます。
現在の医学でも、ウイルスを根本的に体外へ排出する薬は開発されていないので完治は難しいです。
この性病にかかった場合、いかに身体の免疫力を上げて再発を防ぐかということが重要になります。

この他、免疫力を慢性的に低下させていくエイズウイルスへの感染や、長い年月をかけて少しずつ症状が進行する梅毒なども完治しないことで知られています。
いずれも原因となる病原体を完全に体内から退治できる治療薬が無いためで、感染しないための予防が何より重要です。
梅毒は初期症状の段階なら抗生物質の服用で簡単に完治させられるのですが、症状が進んで内臓が損傷するなどの全身症状にまで進行すると抗生物質を使っても手遅れになり、完治は見込めません。

このように、性病は基本的に完治させられますが、特定の種類は病原体を駆除できず、完治させられないことになります。
本来なら完治するものも、治療が遅くなれば治癒までの期間が長引いたり、薬が効かないほど重症化してしまう危険があるので油断は禁物です。
性病と認めたくなくて放置してしまう人も多いでしょうが、少しでも早く治すためには早期発見と早期治療が欠かせません。勇気を出して、病院に相談するようにしましょう。

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